構造計算って当たり前じゃないの?
構造計算って当たり前じゃないの?
耐震性能は構造計算を行なって出せるものですが、木造2階建ての住宅は構造計算をしなくても建築ができてしまうのが現状です。
建築基準法には、「四号特例」※ というものがあり、一般の2階建て以下の木造住宅は「四号建築物」と呼ばれており、建築確認申請時に仕様規定の検討結果の省略ができることになっています。なので構造計算をせずに耐震性能が不明確な設計でも、耐震性能不足でも確認申請が受理され、そのまま着工できてしまうのです。つまり、新築なのにも関わらず、構造計算されず、壁量が不足している家もあるということになります。
地震大国の日本ではひっきりなしに大小さまざまな地震が起き、その時に建物に力が加わることが必ず起こります。構造計算をクリアした家は、地震などで大きな力がかかったとしても、微小な傾きで済むことが検証できているため安全性が確保できているのです。 構造計算をクリアしていない家は同じ力がかかった時に倒壊してしまう可能性が低くはないということです。構造計算が‟あり”と‟なし”では、安全面でこれほど大きな違いがあるのです。
- 「四号特例」とは、500㎡以下、2階建て以下、高さ13m以下、軒高9m以下の木造建築物で、建築士の設計したものは構造計算に関する部分のほかについて建築主事の審査を要しないという法律。